@大腸ポリペクトミー(ポリープ切除術)の必要性
大腸内視鏡検査で大腸のポリープが発見された場合、そのポリープが将来癌化する可能性があるか否かの診断が行われます。
大腸ポリープは大きく分けてがんとは関係ない過形成性ポリープと、主にがんの芽といわれる腺腫性ポリープに分かれます。
基本的に過形成性ポリープは治療の対象とはなりません
癌化する可能性がある腺腫性ポリープはポリープ切除の対象となります
また、腺腫性ポリープでなくても徐々に大きくなれば、出血を起したりなかには癌が潜んでいることもある為、切除する事が望ましくなります。
以前までは外科的な手術が必要でしたが、現在では内視鏡を用いてのポリープ切除が可能となりました。
A大腸ポリペクトミーの方法
@ A B
内視鏡でポリープの形状・性状や
正常粘膜との境界がどこまで
及んでいるのかなどを観察します。
内視鏡の先端よりポリープ切除の
ための電気メスをだします。
※ループ状の電気メスは普段は
白い筒の中におさまっています。
ループ状の電気メスを開き
ポリープにかぶせます。
C D E
ループ状の電気メスをポリープの
付け根(正常粘膜との境界)まで
かぶせていきます。
電気メスを徐々に縮めて、
取り残しのないよう辺縁の
境界部分に電気メスの刃を
あわせていきます。
取り残しのないことを確認しながら
さらに縮めて、ポリープの全辺縁を
絞厄していきます。
F G H
必要以上に深く絞厄でしまうと
穿孔などの危険性もあるため、
ループ状の電気メスの弛め・
絞めを繰り返し、深い層(筋層)
の巻き込みを防ぎます。
火傷を最小限に抑えるため
電気メスをしっかり絞厄し、
ポリープをスネアで軽く持ち上げて
通電を行い切除となります。

痛みは感じません。
ポリープ切除完了です。
この後、取り残しはないか、
出血はないか、切除の深さは
どの程度かなどを観察し
問題がなければ終了となります。
このように細心の注意を払いながらポリープの切除を行っています。
内視鏡を用いた病変の切除には、この方法のほか生食水を粘膜下層に打ち込むEMRや、大きな病変を切除することができるESDなどがあり、症例によって手技を使い分けています。
B注意点
ポリペクトミーは外科的に開腹することもなく、痛みもない為、簡単に考えられる方が多いですが、病変部を切除することには変わりありません。ポリープの大きさ・形・ポリープ内の血管性状などによっては、まれに予期せぬ合併症(出血・穿孔)を起こすこともあります。
日帰りでポリープ切除も行っていますが、あくまで小さく・数が少ないポリープを対象とし、出血などの合併症が生じないよう、また生じた場合でもすぐに対処・治療できるよう、ご本人も各種条件・生活制限の条件が厳守できる方が対象となります。(外来でのポリープ切除のページ参照
それ以外の方は入院を原則としています。
場合によっては外科的手術(開腹手術)が必要になることもありますので、合併症を防ぐ為にも下記の事にご注意下さい。
@ポリペクトミー後、アルコールは2週間は禁止となります。
A力仕事や腹圧のかかる仕事、激しい運動(ゴルフなど)も1週間後からにしましょう。
B長時間の車の運転や長期の旅行は、治療後1週間程あけてからにしましょう。
Cタバコは2〜3日間控えて下さい。
Dシャワー浴は翌日から開始して構いません。入浴は1週間後からになります
E食事の制限があります。流動食から始め、徐々に普通食に戻していきます。
C禁忌
抗凝固剤を内服している方はポリープ切除は出来ません。
※心疾患・脳疾患等で抗血栓剤・抗凝固剤を内服している方は数日間中止していただきます。
係りつけの先生に手紙を渡しますので、御相談いただき返事をお持ち下さい。(内服の再開は退院時までにお知らせします)
切除したポリープは病理検査で調べるため検査結果が出るまで数日かかります。