近年、生活習慣の欧米化に伴い、大腸がんに羅患(りかん)する方が増えています。 大腸がんの多くは、ポリープ状の良性腫瘍が次第に大きくなり悪性化することによって発生すると考えられており、内視鏡的に ポリープを切除する方法が、体の負担が少なく、大腸がんを予防する治療法として確立されています。
 拡大内視鏡とは、先端部に高解像度CCDを内蔵し、手元の操作ひとつで×50倍拡大、×100倍拡大と、顕微鏡のような観察が可能な内視鏡です。
ポリープ表面の凹凸や模様をより詳しく観察することで、癌になる可能性のあるポリープであるか否か(切除癌であるか否か、がんであれば深く浸潤していないか(内視鏡切除で充分か)などをより正確に診断することに非常に効果を発揮します。
それにより、不要な切除や、不完全な切除を減らすことができると考えています。
服部胃腸科では、通常の検査に拡大内視鏡を積極的に用い、診断の向上と、より適正な治療法選択に努めています。
ポリープとは、粘膜が隆起した形をしたものの総称です。ポリープには次第に大きくなり悪性化する可能性のあるもの(=腫瘍性ポリープ)や、大きくなる可能性の少ないもの(=非腫瘍性ポリープ)が含まれます。 内視鏡的にポリープを切除する方法が広く行われている一方で、すべてのポリープががん、あるいはがん化するものではないにもかかわらず、切除されている可能性もあります。
また、がんである場合、いったん深部に浸潤すると転移する性格を持ち始めるため、内視鏡での切除だけでは不十分で、周囲 のリンパ節も含めた切除(手術)が必要となります。 早期の大腸がんの中には、ポリープではなく、くぼんだ陥没型から発生するものもあり、それらのものは小さな段階から深く浸潤しやすく、非常に悪性度が高いことも知られています。
<拡大専用内視鏡>
大腸内視鏡の先端部に高解像度のCCDが内蔵されておりそれが顕微鏡のような働きをしています。非常に簡単に説明すると顕微鏡つき内視鏡です。

内視鏡下に大腸ポリープの表面に青や紫の色素をかけ染色し、表面構造を観察することで診断の役に立てています。
拡大することでポリープ表面の小さな溝が見えるようになり、その見え方で治療すべきものであるか、また内視鏡的に治療できるものなのかなどを判定していきます。
大腸ポリープの拡大観察の一例
紫の色素をかけ染色後、拡大内視鏡で拡大観察
さらに拡大観察
拡大観察の結果、癌ではないが、癌になる可能性のある腺腫と診断され内視鏡で切除しました