医療法人社団 魁正会 服部胃腸科

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カプセル内視鏡

カプセル内視鏡イメージ

当院では、これまで難しいとされてきた小腸内の検査を可能にするためにカプセル内視鏡を取り入れました。小腸は消化器の中でも体の奥深い位置にあり、全長も6~7mと長く、従来の内視鏡やX線検査では微細な病態の確認ができない場合もありました。小腸はこうした点で、他の消化器に比べると診断・治療の両面で遅れをとっており、「暗黒の臓器」と呼ばれることもありました。
カプセル内視鏡は飲み込むだけの簡単な検査で、患者さんへの負担が少なく、小腸疾患の早期発見に大きく寄与することが期待されています。

カプセル内視鏡とは

カプセル内視鏡

カプセル内視鏡は、超小型カメラと撮影した画像を無線送信できる機能を内蔵したカプセル状の内視鏡で、大きさは直径11mm×長さ26mmです。口から飲み込み、体内で撮像しながら進み、小腸に入るとぜん動運動に押されながら移動し、小腸内の粘膜表面を撮影します。

特徴

従来の小腸検査に比べ、苦痛はほとんどありません。患者さんは病院に滞在する必要はなく、運動や食事などの制限はありますが、会社や自宅に戻って普段通りに生活できます。また、検査開始2時間後から水、4時間後から軽い食事を摂ることができます。

検査の流れ

1. 検査前日

  • 消化の良い食事を午後7時までに摂り、その後の飲食は控えます。
  • 喫煙はカプセルを飲む24時間前からやめていただきます。

2. 検査の始まり

  • 病院でアンテナを腹部に貼付し、記録装置をベルトで腰に付けます。
  • カプセル内視鏡を適量の水で飲み込みます。その後は職場や家庭に戻れます。

3. 検査の終わり

  • およそ8時間後、病院に戻り、アンテナと記録装置を返却します。
  • カプセルは排便時に、体外に排出されます。
  • 記録装置(レコーダー)
  • アンテナ

診断

ワークステーション
レコーダーに記録された画像データを
解析するワークステーション

飲み込んでから約8時間で約5万枚の画像を撮影し、収集した画像データはカプセル内のアンテナから患者さんの腰に装着したデータレコーダーに記録され、専用ソフトで解析し、疾患の場所を特定したり、病状を診断します。

カプセル内視鏡の適応疾患

小腸用カプセル内視鏡は2007年10月から保険適用となり、原因不明の消化管出血に対する検査のみに適応されていました。しかし、2012年7月からカプセル内視鏡の小腸通過を妨げる恐れがある障害や狭窄の有無を評価(消化管開通性評価)することができる法改正のパテンシーカプセルが保険適用になったことで、小腸疾患全般の検査として使用できるようになりました。
特に原因不明の消化管出血では小腸腫瘍が発見される症例も多く、その約半数が悪性腫瘍であったとの報告もあります。カプセル内視鏡を飲むことで小腸内を直接観察し、原因不明の消化管出血やクローン病など小腸疾患の診断を簡単、かつ苦痛なく行えるようになりました。詳しくは当院医師にご相談ください。

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