アニサキスは線虫という寄生虫の一種であり、アニサキスが寄生している魚介類をヒトが摂取することで発症します。アニサキスが寄生する魚介類には以下のものがあります。
アニサキスは加熱または冷凍により死滅します。しかし、新鮮な刺身やお寿司などを食べることで胃アニサキス症にかかることが多いです。アニサキスが寄生した海洋生物を介して体内に入ると、アニサキスが胃や腸の壁に食いついて激しい痛みを引き起こします。ただし、痛みの原因はアニサキスが食いつくことではなく、食いついた場所でアレルギー反応が起こり、周囲の粘膜が腫れて痛みを生じることです。
アニサキスが体内にいる限り、これらの症状が続きます。通常、アニサキスは数日から1週間ほどで死滅し、症状はなくなりますが、それまでは断続的に激しい苦痛が続きます。胃カメラ検査を行うことで、アニサキスを除去することが可能です。稀に、アニサキスを放置すると腹膜炎などの深刻な状態に陥ることがあります。まずは早めに当院までご相談ください。
問診の上でアニサキスが胃にいると思われる場合、胃カメラ検査を行います。同時に除去治療も可能です。
アニサキスが胃を越えて小腸にいると思われる場合、エコー、X線検査、血液検査を行います。しかし、胃よりも奥にアニサキスが存在することを証明するのは非常に困難です。
アニサキスは胃内視鏡によって除去が可能です。アニサキス症のほとんどのつらい症状は、アニサキスを除去することで速やかに治まります。除去後は、局所のアレルギー反応に対して以下の内服薬を処方します。
小腸のアニサキスは内視鏡で除去できません。この場合、以下の対症療法を行います。