当院で可能なポリープ手術について紹介します
健康診断や診察の際に「ポリープがある」と言われたことがある方は多いのではないでしょうか。
内視鏡検査を行っていく上で欠かせないのが、この「ポリープ」の診断です。
ポリープとは簡単に言うと粘膜部分にできるイボのようなもので、それ自体ががんというわけではありません。
とはいえ、見つかったままただ放置しておいていいというものではなく、まずはそのポリープが問題のないものか否かを診断し、必要に応じて取り除く必要があります。
当院では、胃カメラ検査や大腸カメラ検査に合わせてポリープの切除も行っております。
今回はポリープについての解説と、その治療方法について順を追って説明していきます。
胃ポリープについて
胃ポリープは大きく分けて腫瘍性と非腫瘍性という2種類があります。
いずれの場合も患者様自身に自覚症状はほとんどなく、内視鏡検査や健康診断の際に発見されることが一般的です。腫瘍性のポリープは、がんかどうかの判断が難しく、がんではない場合であっても今後がん化する可能性があることから、早めに切除が必要と診断されます。
一方の非腫瘍性ポリープは、がん化する可能性は低いため、すぐに切除する必要はないケースが多く見られます。
とはいえ、ポリープが大きくなって出血するなどのリスクが考えられる場合には切除を行うこともあります。
大腸ポリープについて
大腸ポリープも胃ポリープ同様に、腫瘍性とそうでないものに分類されます。
まず、腫瘍性のポリープが見つかった場合には、それが良性か悪性かを判断し、悪性のものはがん、良性のものは腺腫と呼ばれます。腫瘍性以外のポリープには、炎症性のポリープなどがあります。
炎症性のポリープは基本的に治療は不要ですが、良性である腺腫は大きさによってがんへ変異する可能性があるため、5ミリ以上のものは切除をすることが一般的です。
病院によっては腫瘍性の大腸ポリープは全て切除するという方針のところもあり、今後の大腸がんのリスクを考慮しながら治療を決めていく必要があります。
胃のポリープを切除する方法「EMR」
EMRとは、内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術のことを言います。
腺腫と診断されたポリープや転移の可能性がない早期のがんで採用される治療方法です。
方法としては、まず内視鏡でポリープの位置を確認し、下層部へ生理食塩水を注入します。生理食塩水によって患部が持ち上がった状態で、そのまま電気メスをポリープにかぶせていきます。
電気メスを少しずつ縮めながらポリープにメスの刃を合わせて電気を流し、切除を行います。
ポリープの切除が終わったら、出血の有無や取り残しがないかをチェックして、問題がないことを確認できたら処置は完了です。
切除を行う際に痛みを感じることはありませんのでご安心ください。
ポリープの数が少なく、生活の制限が可能な場合には日帰りでの処置も可能です。
大腸ポリープ切除手術「大腸ポリペクトミー」
従来の大腸ポリープ切除は外科手術が必要でしたが、現在は内視鏡を用いて患者様の負担を軽減しながら処置を行えるようになりました。
当院では、大腸のポリープを切除する際に大腸ポリペクトミーという方法を採用しています。
大腸ポリペクトミーではまず内視鏡でポリープの形や境界をしっかりと観察していきます。そして内視鏡からポリープ切除に使用する電気メスを出し、メスの輪をポリープにかぶせていきます。ポリープの付け根をしっかりと捉えたらメスの輪を少しずつ縮めて、切除を行います。
切除後は出血や取り残しがないかをチェックして完了です。
内視鏡を用いたポリープ手術は、ポリープの大きさや症例によって処置の方法を選択します。
ポリープ切除後は、定期的な内視鏡検査を忘れずに!
数ある止血法の中で、当院は機械法を用いた止血の処置を積極的に行っています。
主に使用するのはクリップ法で、患者様の状態に合わせて適切な処置が行えるように努めています。
クリップ法の手順としては、まず出血指定る部分を確認し、必要に応じて丁寧に洗浄を行います。その後、内視鏡から止血用クリップを出して、出血している箇所を挟むように押し当てます。
止血用クリップが患部を捉えたらクリップの口を閉じ、出血している血管を挟んで圧迫するように止血します。
最後に、内視鏡から止血用クリップだけが残るように先端を切り離して、きちんと止血できているかしっかりと確認します。
体内に残ったクリップは、数日〜数週間経つと自然に外れるため、再手術の必要はありません。処置を行った後は、絶対安静や絶飲食など、しばらくは生活に制限がありますのでご注意ください。
処置後は、力仕事やアルコール摂取、喫煙などもしばらく控えていただく必要があります。
医院情報
服部胃腸科は日本消化器内視鏡学会認定指導施設に認定されており、年間約1万件以上の全国有数の内視鏡検査・治療数の実績を有しております。
熊本で胃カメラ・大腸カメラをご検討の方は、お気軽に服部胃腸科へご相談ください。
◆クリニック名
医療法人社団魁生会 服部胃腸科
◆所在地
〒860-0004
熊本県熊本市中央区新町2-12-35
TEL:096-325-2300