完治できる「C型肝炎」の特徴と、B型肝炎との違い
C型肝炎とは、C型肝炎ウイルスに感染することで起こる肝臓の病気です。
C型肝炎の感染原因としては、肝炎ウイルスが含まれた輸血を受けること、注射針などの医療器具の使い回しが行われたこと、刺青やピアスの消毒不十分によるものなどが考えられます。
近年では輸血や医療器具の使い回しによる感染はほとんどありませんが、過去に集団予防接種を受けた際に感染してしまった世代がいる、という問題は今も健在です。
C型肝炎によって長期にわたって炎症が続くことを慢性肝炎といい、放置していると肝硬変や肝がんといった大きな病気を引き起こす可能性が高くなります。
特徴として、感染者のほとんどが無自覚・無症状であることが挙げられます。
C型肝炎は21世紀の国民病とも言われ、100人に3人が感染しているとも言われていますが、自覚症状が出にくいことで治療が遅れ、肝臓の重篤な疾患に繋がってしまっているのが現状です。
C型肝炎感染後に考えられるリスクについて
C型慢性肝炎は、治療しないまま時間が経過すると、さまざまな肝臓の病気を引き起こすとされています。
特に感染から10年〜30年のうちに肝硬変や肝がんに移行するリスクが高いため、感染を確認した際はしっかりと治療を行うことが重要です。
肝臓は、病気にかかっても痛みや苦痛といった自覚症状が出にくいため「沈黙の臓器」と呼ばれています。
そのため、自分が肝炎にかかっていることを知らないまま日々を過ごしている方も実は多くいらっしゃるのが現状です。C型慢性肝炎の進行スピードは個人差があるため、高齢になっても特に不調がないという方もいれば、若いうちから肝臓に異変が出る方もいます。
知らず知らずのうちに肝炎にかかっていた!ということがないためにも、検査を受けることが大切です。
C型肝炎とB型肝炎は何が違う?
肝炎というとC型肝炎の他に、B型肝炎という名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
C型肝炎とB型肝炎は、いずれも肝臓に炎症が起こる病気ですが、原因となるウイルスや感染経路に違いがあります。
C型肝炎のウイルスはHCVというもので、B型肝炎のウイルスはHBVと呼ばれています。
感染力が強いのはB型肝炎と言われていますが、感染後に慢性肝炎、肝硬変、肝がんといった病気に進行するリスクはC型肝炎の方が高いとされています。
B型肝炎は、母子感染のリスクがあることから、現在は乳幼児の定期予防接種も実施されるようになりました。
C型肝炎の治療方法について
C型慢性肝炎は、ウイルスを体から除去することが根本的な治療方法です。
2000年以前の日本では、インターフェロンという注射の薬を用いる治療が一般的でした。
2003年にはペグインターフェロンという注射薬が開発され、その後インターフェロンフリーという飲み薬も登場するなど、治療方法は日々進歩を遂げています。
肝炎というと、感染すると治療が難しいというイメージを持つ方も多いかと思いますが、実際はしっかりと治療を行い、健康を維持していけるということを知っていただけたらと思います。
とはいえ、一度進行してしまった肝臓病が元に戻るわけではないため、肝臓機能については長期的な経過観察や病状に応じた治療を続けていく必要があります。
C型肝炎でよく見られる症状と受診のタイミング
C型肝炎は、感染したからといってすぐに何らかの症状が出るとは限りません。多くの場合、感染初期は無症状であることがほとんどです。
そのため、自分が感染しているか知らないまま進行してしまう可能性があるのです。
もし以下のような症状が見られた場合には、念のため検査を受けてみることをおすすめします。
・急に疲れやすくなったり、食欲が低下したりしている
・食事に変化がないにもかかわらず、体重減少が続いている
・吐き気を感じやすくなった
・尿の色が濃い茶色をしている
・目の白い部分や皮膚が黄色くなっている
C型肝炎のウイルス検査は、感染が疑われるタイミングから3ヶ月以上経過していることが条件です。
検査自体は即日行えるため、気になることがありましたらまずは検査について相談いただけたらと思います。
医院情報
服部胃腸科は日本消化器内視鏡学会認定指導施設に認定されており、年間約1万件以上の全国有数の内視鏡検査・治療数の実績を有しております。
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