機能性ディスペプシアは、胃もたれやみぞおちの痛み、満腹感や灼熱感などのつらい症状を繰り返し感じるにもかかわらず、胃カメラや超音波検査などで胃の異常が見つからない病気です。胃の粘膜が非常にきれいで問題がなくても、胃の動きや働きに問題があることがあります。命にかかわる大病ではありませんが、症状が強いことも多く、生活に影響します。
胃カメラを用いて炎症・萎縮・潰瘍・がんなどの病変の有無を確認し、組織を採取してピロリ菌感染の有無を調べます。
胃以外に問題があって症状を起こしているケースもあるため、周辺の臓器(肝臓、胆のう、総胆管、膵臓、大腸・小腸など)をエコー検査で確認します。特に、胃腸炎(嘔吐下痢症)の一部として症状が現れることが多く、その場合は胃カメラなどで症状が悪化することもあるため注意が必要です。
超音波検査より詳細な検査が必要と判断された場合に行われます。
胃に負担がかかる食習慣を改善します。特に、過食や早食い、飲酒などは控えます。食事を始めとする生活習慣の改善は継続が大切です。
患者様の苦痛症状やお悩みに応じて、適切な薬剤を処方します。
これまでの薬剤で改善効果が得られない場合は、消化管機能改善の新薬「アコチアミド」などの処方を検討します。薬物療法においては、薬の作用や注意点を丁寧に説明します。不安なことや気になることがあれば、お気軽にご相談ください。