胸焼けとは、食道粘膜が刺激されることで、酸っぱいものがこみ上げてくる呑酸や、胸が焼けるようなヒリヒリとした違和感を覚える状態を指します。この症状は一時的なもので様子を見てもよい場合もあれば、重篤な疾患の一つとして現れることもあります。 以下のポイントを参考に、当院にご相談ください。
脂っこいものを食べ過ぎたなど、明らかな原因がある一時的な胸焼け。このような場合は、しばらく様子を見ても大丈夫です。
食べ過ぎや飲み過ぎ、また食後すぐに横になる習慣は胃腸に負担をかけ、胸焼けの原因となります。消化の良い食事を心がけ、胃腸を休ませることが大切です。
香辛料や酸味の強い食べ物、油ものなど脂肪分が多い食べ物は、胸焼けや胃もたれを引き起こします。適量を守り、バランスの良い食事を心がけましょう。
肥満や妊娠中、便秘などで胃が圧迫されると、胸焼けの症状が現れます。体重管理や食事量の調整、適度な運動を心がけましょう。食後は胃の圧力が高まるため、食後3時間経過してから寝るようにすると良いです。
喫煙習慣があると、食道と胃の境目にある括約筋が緩みます。このため、胸焼けや痰呑酸(酸っぱいのがあがってくる)などの症状が起こりやすくなります。禁煙を心がけることが重要です。
過度のストレスは胃の機能を低下させ、胸焼けの原因となります。上手に気分転換を図ったり、十分な睡眠を取るなど、ストレスを軽減する工夫が必要です。
高齢になると全身の筋力が衰え、下部食道括約筋も同様に筋力が低下します。その結果、食道に胃酸が逆流しやすくなり、胸焼けの症状が増えます。筋力の低下を防ぐために、適度な運動や食事の管理が重要です。
腹圧の上昇や下部食道括約筋の加齢による弱化、薬剤の副作用などが原因で胃酸が逆流し、食道粘膜に炎症を引き起こします。主な症状には、げっぷ、胸焼け、胃痛、胸痛、咳、声のかすれがあります。
食道がんや胃がんも胸焼けを引き起こすことがあります。早期発見時には内視鏡を使用した切除が可能です。早期発見と治療のためには、症状を放置せず検査を受けることが重要です。
食道アカラシアは、食道の神経機能障害により食べ物が胃へスムーズに移動しない疾患で、飲み込みにくさや胸焼けを引き起こします。診断には検査が必要です。一方、機能性ディスペプシアは、原因が特定できないにもかかわらず胸焼けや胃もたれ、みぞおちの痛みが生じる病状で、ストレスや生活習慣の乱れが影響することがあります。
狭心症や心筋梗塞などの心疾患も、胸焼けと類似した症状を引き起こすことがあります。
これらの症状がある場合、心臓の病気である可能性も否定できません。
胃・十二指腸潰瘍の殆どはヘリコバクター・ピロリ菌感染が原因で引き起こされます。それ以外にはストレスなども原因となります。胃痛、胸焼け、嚥下困難、胸痛、吐き気、嘔吐、タール便の発生、貧血、吐血などの症状が特徴です。
胸焼けの原因には重篤な疾患が隠れていることもあります。そのため、適切な検査と治療を早期に受けることが重要です。当院では、胃カメラ検査をはじめ、消化器疾患に対する専門的な検査と治療を行っております。お気軽にご相談ください。