胃痛とは、腹部上方の中央にあるみぞおち周辺の痛みを指します。胃は食物を消化し、口から入った細菌などの病原体を死滅・不活化させるための強力な胃酸を分泌しています。しかし、胃粘膜は粘液で守られており、健康な状態では痛みを感じることはありません。
以下の症状がある場合は、緊急性が高いので早急に医療機関を受診してください。
以下の症状がある場合は、早期に医療機関を受診することが重要です。
以下の症状がある場合は、しばらく様子を見ても大丈夫です。
胃がんなどの深刻な疾患がかなり進行していても、一過性の軽い症状しか起こさないこともあります。どんな胃痛であっても、何度か続くようでしたら一度受診することをおすすめします。
食べ過ぎや飲み過ぎ、刺激の強い香辛料やカフェイン、脂肪分の多い食事、高タンパク質の大量摂取などは、胃酸分泌が過剰になり、胃粘膜が傷つけられて胃痛が起こります。
妊娠中は黄体ホルモンが増加し、胃腸機能が低下しやすくなります。ホルモンバランスの大きな変化がストレスとなり、胃の痛みを訴えるケースが多くなります。
睡眠不足や生活の乱れはストレスを引き起こし、自律神経のバランスを崩して胃酸の過剰分泌を促し、胃痛につながります。
ニコチンは末梢血管を収縮させるため、毛細血管に富んだ胃粘膜も酸素や栄養素が不足して機能が低下します。また、ニコチンには胃酸分泌を促進する効果もあるため、さらに胃痛を引き起こしやすくなります。
過度な飲酒によって急性胃炎が発生し、胃痛を生じることがあります。また、アルコールは胃酸分泌を促進するため、その影響で胃痛が生じることもあります。
過度のストレスによって自律神経のバランスが乱れます。自律神経は胃や腸の消化管機能をコントロールしているため、バランスが崩れることで胃酸分泌過剰や蠕動運動機能の低下が起こり、胃粘膜が傷ついて胃痛を引き起こします。
ピロリ菌は胃壁に生息する細菌であり、ウレアーゼという酵素を分泌して胃酸を中和し、生息しています。ピロリ菌によって胃粘膜が傷つけられると胃炎が発症し、さらに悪化すると胃痛が起こることがあります。
胃痛は胃がんの症状の1つです。症状がなかなか収まらない場合は、一度胃カメラ検査を受けることをお勧めします。
胃炎によって胃もたれや胃痛が引き起こされることがあります。症状が続く場合は専門医への相談が必要です。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍では、胃の不快感、胃痛、吐き気、黒い便(タール便)、食欲不振などの症状が現れます。
原因の多くはピロリ菌によるものですが、ストレスや鎮痛剤などの薬剤の副作用によるものもあります。
普段飲んでいる薬にも注意が必要で、受診の際は薬剤の情報を持参してください。
食道に胃酸が逆流することで、胸やけ、のどの違和感、胃痛、吐き気などの症状が現れます。治療せずに放置すると、食道がんのリスクが高まります。
タバコや飲酒の習慣がある方は症状が悪化しやすいです。
検査で器質的な異常が見つからないにもかかわらず、腹部膨満感や胃痛などの症状が現れる病気です。
胃痛がある場合、胃カメラ検査を受けることをお勧めしています。この検査では、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接観察し、微細な病変を発見することが可能です。
腹部超音波検査は、膵臓や肝臓、胆嚢などの腹部臓器の状態を確認するために行います。この検査を通じて、これらの臓器における炎症や異常などの有無を非侵襲的に調べることができます。
血液検査は、体内での炎症反応の有無やその他の生化学的パラメータを調べるために実施されます。この検査は、特定の酵素レベルの上昇や特定のマーカーの存在を確認することで、肝臓病、膵炎、感染症などの診断に寄与します。