大腸カメラ検査

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がんやポリープだけじゃない!気になる大腸の病気

大腸の病気というと、多くの方は大腸がんや大腸ポリープといった病気を連想されるのではないでしょうか。
確かにがんやポリープも大腸カメラで早期発見を行いたい病気ではありますが、実は大腸カメラでは、そういった大きな病気の他にも、さまざまな病気の診断が行われています。

当院でも、大腸カメラ検査を通じて多くの患者様の疾患を発見、治療につなげてまいりました。

今回は、がん・ポリープ以外に大腸カメラで発見できる病気をいくつかご紹介していきます。

虚血性大腸炎

虚血性大腸炎とは、大腸に血液を送る動脈になんらかの異常をきたすことで、大腸粘膜に血液が不足することで起こる粘膜障害です。

例えば動脈硬化がある方、血液が固まりやすい方はリスクが高いとされているため、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病の観点からも対策が必要です。
検査では、体の左側の大腸をカメラやCT検査を用いてチェックしていきます。

特に大腸カメラを使うことで粘膜のむくみやびらんを明確にチェックできるため、スムーズな診断が可能となりました。
きちんと診断を受け、しばらく治療を続けると症状は改善されていきます。

クローン病

クローン病は、あらゆる消化管に炎症が起こる疾患で、多くの場合は小腸や大腸で発症します。

明確な原因はわかっておらず、現在は免疫異常によって炎症が起こっているのではないかとの見解がされて居ます。患者数は毎年増加傾向にあり、発症は10代から20代と比較的若い世代の男性に多く見られるという特徴があります。

クローン病の症状は、腹痛や下痢、発熱、肛門異常などですが、これらの症状だけでクローン病と判断することは難しいのが現状です。
そこで大腸カメラ検査を行い、がんやそのほかの病気の可能性を排除しながら診断を行っていくようになります。

また、クローン病と診断された場合、定期的な大腸カメラ検査による経過観察やがんのリスク検査も必要です。

完治が難しい病気であるため、長期的に寛解状態を維持する治療を行っていくことになるでしょう。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは、自分の持つ免疫になんらかの異常が起こることで自らの大腸を攻撃してしまう、という病気です。

明確な原因はわかっていませんが、遺伝的要因や食事の欧米化、腸内細菌によるものではないかという見解もあります。
患者数は年々増加しており、男女ともに20代から30代で最も多く見られます。血便や腹痛、残便感、炎症による発熱などの症状から受診される方が多く、大腸カメラ検査によって診断が行われます。
潰瘍性大腸炎は、寛解の再発を繰り返しやすい病気であるという特徴があります。

そのため、治療では寛解の時期を少しでも長く保たせるための取り組みが重要となります。

また、クローン病同様に、定期的に大腸カメラ検査による経過観察を行いながら、治療を進めていくことになります。

直腸粘膜脱症候群

排便時の強いいきみがきっかけとなって、肛門付近にできる病変の一つです。
日常的に強くいきむ癖がついている方は注意しましょう。

繰り返すことで直腸の粘膜がたるんでしまい、粘膜脱と呼ばれる状態が引き起こされてしまいます。
直腸粘膜脱症候群は、20代から30代の男性に多いとされていますが、患者層は幅広く、男女問わずお悩みの方はいらっしゃいます。

症状としては、粘膜の弛みによる残便感や血流悪化による潰瘍の発生などが考えられます。排便時の出血や異常排便が続く場合には、早めにクリニックで検査を受けるようにしましょう。
大腸カメラ検査では、直腸がんやポリープ、そのほかの腸疾患と区別することができますので、適切な改善方法に繋げることが可能です。

どんな病気も、早期発見で適切な治療に繋げます

こうした病気を抱えている患者様の中には「原因がわからないまま常に腹痛で苦しんでいた」「下痢や便秘を繰り返していた」など、日常生活の中で不安を抱えていた方も少なくないでしょう。このような体調不良の原因がどこにあったのかを明確にして、正しい治療を行っていけるということも、大腸カメラ検査を受けることの大きなメリットです。

大腸の病気は、なかなかご自身で気づくことは難しいものもたくさんあります。

「ちょっと腹痛気味」くらいのイメージで放置されてしまうことも少なくありません。

当院では、お越しいただく患者様に「なんだかおかしい」と感じた時には大腸カメラ検査を受けていただくことをおすすめしています。
もちろん、気になる症状がなくても1.2年に一回は必ず検査を受けて、大きな病気の可能性がないかをチェックすることも重要です。

医院情報

服部胃腸科は日本消化器内視鏡学会認定指導施設に認定されており、年間約1万件以上の全国有数の内視鏡検査・治療数の実績を有しております。
熊本で胃カメラ・大腸カメラをご検討の方は、お気軽に服部胃腸科へご相談ください。

◆クリニック名
医療法人社団魁生会 服部胃腸科

◆所在地
〒860-0004 
熊本県熊本市中央区新町2-12-35
TEL:096-325-2300